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ARKによるTESLAの2025年目標株価


 

こんにちは。
ARK trade information (Twitter:@ActiveArk)です。
本日はARKがTeslaの新目標株価を発表しましたのでその内容をご報告します。

 

ARKは昨年、2024年にTeslaの株価が1株あたり7,000ドルになると試算しました。
(1対5の株式分割換算により1,400ドル)。

今回の発表では、2025年には3,000ドルに近づく可能性があると予測しています。
詳細は以下の通りです。

✔︎ベースケース:3,000ドル

✔︎ベアケース :1,500ドル(可能性は25%)

✔︎ブルケース :4,000ドル以上(可能性は25%)

Tesla評価モデルの主な更新点

・予想目標株価を1年変更して2025年とした

・Teslaの資本効率に関する推定値を改善

・保険事業をモデルに追加

・人間が運転するライドハイルサービスの想定を追加

・Teslaが5年以内に完全自律走行を実現する確率を高めたこと
※以下、各セクター毎の内容詳細

電気自動車

2024年の分析以降、Teslaの資本効率に関する仮定を増やしました。

前回は2024年にTeslaが生産能力を1台増やすごとに1万1,000ドル〜1万6,000ドルを費やすと見積もっていました。

2019年Teslaは資本支出に13億3,000万ドルを費やし、前年比14万4,505台増の50万9,737台を生産したことから、生産台数1台増あたりの資本支出はおよそ9,200ドルであると考えられます。

2020年Teslaの設備投資額は31億6,000万ドルで、車両生産台数が60%増加したと仮定すると、2021年の資本効率は10,330ドルとなります。

なおこの計算では、自律型データセンターやTeslaの垂直統合型セル工場などの長期的なプロジェクトに必要な設備投資が一部含まれているため、車両の増産に必要な資本が過大評価されている可能性があります。

Battery DayでTeslaは最新のセル化学と製造プロセスにより、投資コストを長期的に75%削減できると発表しました。Teslaの優れた資本効率を評価するため、最新モデルでは1台あたりの総資本支出を引き下げました。

これらの最新の予測に加えた結果、Teslaの販売台数は2025年に500万台から1,000万台になると予測しています。

保険

ARKはTeslaが顧客の車から収集した運転データにより、保険において平均以上のマージンを達成できると考えています。

underwritersと提携し、Teslaは2019年8月に保険商品を導入しました。現在はカリフォルニア州でのみ提供されています。

ARKは今後数年のうちにTeslaが自社で保険を引き受けて、より多くの州に保険提供を展開する可能性があると考えています。

Teslaの車両は平均よりも優れた安全性を備えているため、リアルタイムのデータを利用して保険を提供し、顧客獲得コストを削減することで利益率を高めることができると考えています。

プログレッシブ社の2019年のEBITマージンが13%であるのに対し、Teslaは40%近いマージンを達成できるとARKは予測しています。

2025年までに独自の保険を提供して40%の車両を販売すると、ベアケースではTeslaの保険収入は年間230億ドルに近づく可能性があります。

ブルケースではロボットタクシーの普及に伴い、Teslaの保険収入はプラットフォーム料金に組み込まれるとARKは予想しています。この保険により、2025年の目標株価は約60ドル上昇します。

人間主導のライドヘイルサービス

ARKのベアケースには、Teslaが人間主導のライドヘイルサービスを開始する機会が含まれています。

このケースでは、既存の企業よりも低いコスト構造で、完全で自律的なライドヘイルネットワークの基礎を築くことになると説明しました。

ベアケースの例では、ライドシェアは2025年までにTeslaの営業利益を200億ドル増加させる可能性があり、目標株価は約500ドル上昇します。

ロボットタクシーサービスに備えて、Teslaはまず人間主導のライドシェアネットワークを立ち上げ、収益性の高い経常収益源を確保し、自律走行サービスの失敗によるマイナス面を抑えることができます。

そのため人間が運転するライドヘイルサービスは、ARKのベアケースにおけるTeslaの目標株価を大幅に引き上げる可能性があります。

完全自律走行型のライドヘイルサービス

前回の評価モデルでは、ARKはTeslaが2024年までの5年間に完全な自律走行を実現する確率を30%と仮定しました。現在、ARKはその確率が2025年までに50%になると予測しています。

これまで解決不可能とされていた多くの複雑な問題が解決され、ロボットタクシーが実現する可能性が高まっています

Teslaは昨年の1日あたり2,000万マイルから、1日あたり3,000~4,000万マイルのデータにアクセスできると推定しています。

もし成功すればTeslaはロボットタクシーのサービスを急速に拡大し、その分の現金を自律走行ネットワークに対応する製造能力に割り当てることができます。

オートパイロットを搭載した車両の60%がロボットタクシーとして利用されるようになれば、Teslaは2025年に1,600億ドルのEBITDAを追加で生み出すことができます。

自律走行は以下に示すように、当社の予想目標株価の分布を大幅に押し上げることに注意してください。最初の図は、モンテカルロ分析で得られた目標株価の分布を示しており、2番目の図は分布内の目標株価の範囲内でどのシナリオが発生するかを示しています。

画像4 画像5

我々がモデル化したローエンドケースの多くでは、生産上の制約からTeslaの年間生産台数は400万台以下に制限されており、人間主導のライドヘイルサービスと自律型ライドヘイル・サービスの両方を立ち上げることができません。

一方生産に制約がない場合、予想される価格目標範囲を拡大します。

最後に図の紫部分について、Teslaがロボットタクシーのサービスを開始するという仮定を組み込んだハイエンドの価格目標です。

ARKのTeslaの目標株価では2025年のTeslaの予想時価総額のうち、電気自動車事業とロボットタクシー事業が、それぞれモンテカルロ分析の平均値である約40%と50%を生み出すことに注目してください(下図)

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結論

ARKの2025年のTeslaの目標株価は3,000ドルです。一方ベアケースとブルケースは、Teslaが1株あたりおよそ1,500ドルと4,000ドルの価値になる可能性を示唆しています。

私たちのモデルはGithubで公開していますので、ご自身の仮定を検証したり、私たちの仮定に対するシミュレーションを行ってみて下さい。

注:当社のモデルでは、Teslaの電力会社向けエネルギー貯蔵やソーラー事業はモデル化していません。 またビットコインの仮定もモデル化していません。

 

ご参考(英語力について)

著者はARKの情報を日々和訳しておりますが、かつては英語力がありませんでした。
独学で英語力を習得し、現在は仕事で英語を活用していますが、
最も役に立った勉強方法は「ディクテーション」と「アウトプット」だと考えています。

かつては専用の本を購入し、CDを流しながら勉強しましたが、
今では英語力のキープを目的に、リクルートの”スタディサプリENGLISH”を活用しています。



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