米国株

ARKがTeslaに投資する理由


 

こんにちは。
ARK trade information (Twitter: ActiveArk) です。

本日はARKが”最も破壊的なイノベーションを持つ会社”として定義している、
「Tesla」について見ていきたいと思います。

ARKとTESLAの関係

 

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今では投資家の誰もが注目するARKも、数年前は泣かず飛ばずの状況でした。
そんなARKを一躍有名にしたのは、Teslaの将来性にいち早く着目し、
結果を出した事と言っても過言では無いでしょう。

ARK CEOのCathieは、少なくとも18年8月の時点でTeslaの株価は、
4,000ドル(株式分割前)に到達する可能性があると述べ、現実となりました。
そしてARKはまだTeslaの株価は大きく上昇すると考えています。

理由として、「ride hailing service」と「robotaxi service」への参入を挙げています。ride hailing serviceとは、uberやlyft等が手掛けている配車サービスの事です。
もう少し詳細に見ていきましょう。

Teslaが ride hailing serviceマーケットを獲得出来る理由

 

ARKは以下3点の理由から、25年にTeslaがride hailing serviceだけで、
営業利益を300億ドル以上増加させると考えています。

【①運転コストの低さ】

ARKの調査では、エネルギーコストやメンテナンス費用の観点から
Tesla/モデル3の運転コストはトヨタ/カムリよりも約30%低いと考えています。

Tesla車の方が収益上恩恵を受けられる可能性があり、
結果ドライバーの手取り収入の増加、Teslaのプラットフォーム料金の上昇等、
コスト優位性が発揮される可能性があります。

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【②魅力的な融資と保険代】

Teslaが自己保険を発行した場合、安価な保険料を提供できます。
車両から継続的に運転データを収集し、自動運転の使用に割引を提供できるためです。
Teslaの自動車保険は、平均保険料金を30%近く下回る予想です。

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またTesla車は、ドライバーに魅力的な融資条件を提供出来る可能性があります。

例えば従来の自動車ローンはローン会社にとってリスクが高かったものの、
Tesla車は所有者が運転を停止した場合でも、自律的に車を回収したり、
車の活用を無効にすることができるようになります。

つまりローンのリスクが低く、
結果として魅力的な自動車ローンを提供する事ができると考えられています。


【③高い下取り価格(残存価値)】

Tesla/モデル3は1年後も平均で94.5%の価値を保持し、他車の平均79.9%よりも高い残存価値が残る想定です。

Teslaはソフトウェアのアップデートと自動運転により、時間の経過とともに品質が向上します。例えば2017年のモデル3は、3年前よりも今日の方がより遠く、速く、安全に運転可能です。

その結果、Tesla車の保有者は性能が向上しているだけでなく、時間が経過しても相対的な価値を維持することができます。加えてTeslaの自動運転パッケージは、「収入」をドライバーに提供出来る可能性があります。

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Teslaがride hailing service を開始すべき理由

 

【①財務リスク軽減】

Teslaの収益向上には、「robotaxi service」を行う必要があります。
しかし技術的な難しさから、成功確率は30%に過ぎないと考えられています。

そこでride hailing serviceを開始することで、財務モデルの恩恵を受けながら、
robotaxiネットワーク立ち上げるの準備を進めるべきということです。

ARKは300万台のTesla車が販売された場合、
1マイルあたりの純利益は、robotaxi serviceに近いものになると考えています。

またuberやlyftのような既存サービスと同程度の価格でサービスを提供した場合、
1マイルあたり28セントの利益が得られると考えられます。

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ARKの調査では、robotaxi serviceの市場はride hailing serviceの100倍と見ています2025年にはride hailing serviceがTeslaの経常利益を300億ドル以上増加させることが出来ます。

【② robotaxi serviceの運営基盤を築く】

robotaxi serviceの運用要件は、ride hailing serviceと似ています。

robotaxi serviceを商用化するためには、支払いの統合、
ライダーとドライバーのためのマッチングアルゴリズムの開発、車両所有者の募集と訓練、ターゲット市場に資産を集中させ、見込みのあるライダーを誘致する必要があります。

そのためTeslaはフルセルフドライブソフトウェアの開発を待つ必要がない
(ride hailing serviceを実施するべき)とARKは考えています。

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【③ robotaxiの成功確率を高める】

多くの自動車メーカーは、2020年までにドライバーレス機能を発売するとしていましたが、予定通りに納入されたものは有りませんでした。

その中でARKがTeslaに大きな競争上の優位性があると考えている理由は、
実世界の運転データを元に、自律走行システムのテストを大規模に展開できる点です。
例えばWaymoの車両が1年間に走行する距離よりも、Tesla車が1日に走行する距離の方が多い状況です。

ARKの試算によると、2025年までに年間の実走行データ生成量を約70%増加させる可能性があります。その結果、Tesla車はより多くの経験を積む事ができ、完全な自律性を早期に実現できる可能性があります。

自律走行システムが安全であることを規制当局に納得してもらうためには、
より多くの実走行データが重要になります。

自律走行車の性能が人間のドライバーよりも優れていることを証明するためには、
Teslaは何十億マイルものデータを規制当局に提供する必要があります。
その意味でも、ride hailing serviceは規制当局の承認に
必要な時間とデータ収集期間を数ヶ月から数年短縮できる
と考えています。

自動運転車の収益モデルと、TESLAの競合

 

【プラットフォーム・プロバイダー】

0.07~0.10 $/mileの収益を得られると予想され、現在のUberやLyftと同程度、
あるいはそれ以上の収益を得ることができると考えられています。

プラットフォームプロバイダーは、車両に組み込まれた自律型技術を所有しており、
これらの企業は自律走行センサーとソフトウェアだけでなく、センサーが収集した道路状況、障害物、交通量、ヒヤリハットなどのデータをどれだけコントロールできるかが重要となります。

ARKの調査では、以下の企業がプラットフォーム・プロバイダーの提供者になる可能性があると考えています。

* Alphabet/Waymo [GOOGL]
* Aptiv [APTV]
* Baidu [BIDU]
* GM [GM]
* Nissan [NSANY]
* Tesla [TSLA]
* Toyota [TM]


【リードジェネレーター】

約0.02 $/mileのリードを生成したり、トラフィックを獲得したりする企業に還元されると考えています。潜在的なリードジェネレーターには以下のようなものがあります。

* AI voice assistants owned by Amazon [AMZN], Baidu, Tencent [TCEHY], Alibaba [BABA], Alphabet, Apple
* Mapping applications owned by Baidu, Alphabet, Apple [AAPL]
* Didi
* Lyft
* Uber

【自動車メーカー】

ハードウェアの前払い販売や、リースで約0.01 $/mileの収入を得るとみています。

また自律走行を可能にする計算ハードウェアやセンサーの主要部品メーカーもその対象となります。このカテゴリーで勝ち組になりそうなのは、以下のような自動車、自動車部品、部品メーカーと考えています。

* BYD [BYDDF]
* Fiat Chrysler [FCAU]
* GM
* Magna [MGA]
* Nissan
* NVIDIA [NVDA]
* Panasonic [PCRFY]
* Tesla
* Toyota

【オーナー/オペレーター】

自律走行型タクシーのオーナー/オペレーターは、1mileあたりの収益の大部分を占める可能性が高いです。しかし車両の購入や維持にかかるコストが高いため、利益率が最も低くなる可能性があります。このグループには、個人の自動車所有者だけでなく、以下のような様々なタイプの所有者が含まれています。

* AutoNation [AN]
* Avis [CAR]
* Municipalities
* Taxi consortia
* Tesla owners

※こちらの記事を参考にしています

 

ご参考(英語力について)

著者はARKの情報を日々和訳しておりますが、かつては英語力がありませんでした。
独学で英語力を習得し、現在は仕事で英語を活用していますが、
最も役に立った勉強方法は「ディクテーション」と「アウトプット」だと考えています。

かつては専用の本を購入し、CDを流しながら勉強しましたが、
今では英語力のキープを目的に、リクルートの”スタディサプリENGLISH”を活用しています。



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